DST法と脊椎外科手術にはどのような違いがあるのか?

脊椎(腰骨)は毎日さまざまな方向に曲げられています。例えば歩く動作でも、その度に腰骨に負担がかかります。腰の脊椎に各腰骨の間にある椎間板は特に損傷を受けやすく、椎間板の損傷はさまざまな原因がありますが、最も多い症状として椎間板ヘルニアと椎間板変性症が挙げられます。またこのような病名への治療法もさまざまですが、治療法として外科的手術である椎間板切除やDST法があります。

椎間板の基本構造

椎間板は、2つの層で構成されています:柔らかいゲル状の内側の髄核と、強靭な繊維状の外側の線維輪。線維輪は椎間板を支える組織で、内側にある髄核と共に、曲げ、ねじれ、圧迫・圧縮などのさまざまな動きに対してクッション機能をはたしています。

椎間板変性症では、椎間板全体が乾き始め、線維輪にひびが入る事があります。これにより脊椎全体が力の吸収効果が低下する可能性があり、椎間板の高さも縮む場合があります。こうなると、ある特定の動きをしたときに痛みが出るとことがあります。脊柱から出る神経も狭まり、腕や脚に痛みや痺れを感じるようになります。

椎間板切除という治療

椎間板切除術は言葉通り、損傷した脊椎の一部または全体を切って除去することにより、背中の痛みを軽減させる手術方法です。この治療は、損傷した椎間板によって引き起こされる痛み、特に神経痛に関連する痛みを除去するに役立つと言われています。しかし、この治療にはいくつかのデメリットがあります。

椎間板切除術は、長時間手術を受け、手術後1〜2日間入院して様子を見る必要がある脊椎手術です。手術の回復期間は、損傷の重症度によって最大1か月以上になる場合もあります。患者の生活状況によっては大型機械を操作したり、重い物を持ち上げたりする必要がある仕事場の場合、最大での回復必要期間は約3か月間必要です。

また、この治療では負傷の再発の可能性が高いというデータが出ています。ある研究によっては、患者の約25%が椎間板ヘルニアの再発があったと指摘されました。またヘルニアが再発しなくても、患者の約10%が痛みを緩和するためにさらに再手術を受ける必要がありました。最初の手術で組織欠損してしまうと再度、椎間板切除術などの外科手術を行うことがだんだん難しくなります。

代替治療としてのDST法

この治療方法は、椎間板の原因となる脊椎障害と腰痛を改善するためにできる低侵襲な治療方法です。この治療では、フィブリンという100%の天然生物製剤を使用して、損傷した脊椎組織を再生し、除去せずに痛みの原因を緩和します。椎間板をそのままにして、組織を傷つけにくいため再発の可能性が低くなり、疼痛管理がより効果的になります。

この治療では、正確性を確保するため画像ガイダンスを利用し、損傷した椎間板に直接注入します。注射にあるフィブリンの成分が、椎間板内に接着剤となり、外側にある線維輪の裂傷や亀裂などのダメージを密封することができます。密封したことによって、ヘルニアの再発リスクをなくし、以前のヘルニアの痛みを減らすことができます。

フィブリンの中にある成分の1つには、幹細胞と成長因子でできている成分が含まれています。幹細胞には新しい組織を作る能力があり、椎間板に破損された軟骨を再生させることができます。これにより、劣化によって失われた椎間板の高さを取り戻すことが可能になります。成長因子は血流を増加させ、新たな細胞を損傷した部分に運び、治癒プロセスを加速させる役割があります。

総評してこの治療は、内側から外側への成長を刺激することにより、損傷した椎間板を修復する役割があります。フィブリンによって椎間板が密封されたため、集中的に治療ができ効果を発揮することができます。このDST法は、椎間板障害に関連する痛みの症状を非常に高い確率で緩和することが認められており、以前に脊椎手術を受けた患者の成功率は70%まで上ります。したがって、DST法は侵襲的な脊椎手術である椎間板切除よりも優れた代替治療といえます。

https://www.urmc.rochester.edu/neurosurgery/for-patients/treatments/discectomy.aspx
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3996348/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4922511/
https://drkevinpauza.com/procedures/pauza-disc-treatment.html

ケビン・パウザ医師のDST治療ブログより翻訳・引用
https://discseel.com/the-discseel-procedure-and-discectomy-whats-the-difference/